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2009年6月28日 (日)

山路芳久氏のこと

津出身の名テノール、山路芳久さんは、1988年12月38歳という若さで急逝された。
「音楽の友」2008年12月号に、「没後20年名テノール、山路芳久を偲ぶ」と題して國土潤一氏が書いておられる。山路さんの真髄を的確に紹介されているので、一部引用させて頂く。

「山路さんは日伊コンコルソで第一位、毎日コンクール第3位(予選までは第1位であったが、本選での風邪によって順位が下がったとも聞く)、海外派遣コンクール特別賞を76年に相次いで獲得、翌年イタリア国交留学生としてイタリアに留学した。日本での活躍がほとんどないままにイタリアに渡り、彼の地で数多くのコンクールに入賞し、ミラノ・スカラ座デビュー、日本人初のウイーン国立歌劇場専属歌手となり(79年)、以来"逆輸入"のような形で、日本の音楽ファンの前に登場したのではないだろうか。」
「恩師の伊藤先生は、『山路君の歌は、心に素直に入ってくる。あれは、教えてできるものではない』と語ってくれた。二期会会長であった柴田睦陸先生は、『山路の歌には、言葉の裏がはっきりある(言葉の背後にある世界、哲学がある、という意味と解釈している)』と評した。」
「その歌声の中に『世界』を持ち、その心の震えまでも歌声に込めて、聴き手の心を感動に導けるテノール歌手は、世界中を見渡しても果たしてどれだけいるだろうか?・・・山路さんの歌う『人知れぬ涙』を聴いて、多くのイタリアの聴衆が感動の涙を流した、という伝説は、我々山路さんを知る者にとっては、容易に信じられるものであった。」
「『忘れえぬ歌手』山路芳久の歌に今あらためて耳と心を傾けて欲しい。そこには『歌う』ということの美しさと厳しさ、そして、その本質が刻印されているはずだ。」


CDは、周りから促されていたが、「そのうちにね」と言ってる矢先に旅立ってしまわれた。
ライブ録音によるCDが、音楽の友社から出されている。


1、君を求めて    1977年  デビューリサイタルライブ
            ニッポン放送公開録音 昭和52年3月30日

           ① 鐘が鳴ります
           ② 野ばら
           ③ 曼珠沙華(ひがんばな)
           ④ からたちの花
           ⑤ ばら
           ⑥ 四月
           ⑦ おお、春よ
           ⑧ おもかげ
           ⑨ 歌劇「ファウスト」第3幕より この清らかなすまい
           ⑩ 歌劇「カルメン」第2幕より  花の歌
           ⑪ 歌劇「トスカ」第3幕より  星は光りぬ
           ⑫ 歌劇「アルルの女」第2幕より フェデリーコの嘆き
           ⑬ カタリ カタリ
           ⑭ 君を求めて(泣かないお前)
           ⑮ 忘れな草
           ⑯ 禁じられた音楽

2、アヴェ・マリア    人知れぬ涙
    1985年1月11日、音楽の友ホールにおけるライブ(①~⑫)
              1988年11月22日、北海道厚生年金会館におけるNHK札幌放送局収録のライブ(⑬・⑭)


           ① シューベルト/アヴェ・マリア
           ② ロッシーニ/「セヴィリャの理髪師」より 私の名を知りたければ
           ③ ドニゼッティ/悲しみ
           ④ ドニゼッティ/海辺にわが家を
           ⑤ ロッシーニ/亡命者
           ⑥ ドニゼッティ/「ドン・バスクワーレ」より 甘く清らかな夢よさらば
           ⑦ ドニゼッティ/「ドン・バスクワーレ」より 何というやさしさ
           ⑧ フランク/天使の糧
           ⑨ バッハ=グノー/アヴェ・マリア
           ⑩ ビゼー/神の小羊
           ⑪ チレア/「アルルの女」より フェデリーコの嘆き
           ⑫ ブラームス/子守唄
           ⑬ ドニゼッティ/「愛の妙薬」より 人知れぬ涙
           ⑭ 初恋
           

3、ウイーンによろしく  山路&ホリデイ・メモリアル・コンサート
               1987年9月21日東京厚生年金会館大ホールライブ


           ① 喜歌劇「こうもり」序曲
           ② ウイーン、わが夢のまち
           ③ ナレーション :山路芳久
           ④ ヴィリアの歌
           ⑤ 君はわが心のすべて
           ⑥ 喜歌劇「ヴェネツイアの一夜」序曲
           ⑦ 偶然が私に与えたもの
           ⑧ ウイーンによろしく
           ⑨ 熱きくちづけ
           ⑩ ワルツ~ミュージカル「回転木馬」より
           ⑪ アルゼンチンよ泣かないで
           ⑫ セレナーデ~ミュージカル「学生王子」より
           ⑬ ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」よりメドレー
             テーマーエーデルワイス-すべての山に登れ
           ⑭ 踊り明かそう
           ⑮ 唇は語らずとも


           メラニー・ホリデイ(ソプラノ) ②・④・⑦・⑨・⑪・⑬・⑮

           山路芳久(テノール)   ⑤・⑧・⑫・⑬・⑮


      ナレーションも、とっても面白いです。

4,NHK 名曲アルバム  誰も寝てはならぬ~世界の愛唱歌

     3枚組,CD1の8番目に、愛の妙薬が在ります。日本語で歌われていてこれもまた新鮮で素晴らしい。

 ただ大きな声を張り上げて歌うというのではなく、本当にいついかなる時に聴いても、心にすっとはいってくる。
 何回聴いても聴き足りないほど感動が押し寄せてくる。

 赤川次郎氏が、朝日新聞に連載されていた「三毛猫ホームズとオペラに行こう」が書籍化された。

 その中で2007年8月8日・同年の11月7日の2回にわたって、山路さんのことを書いていらっしゃいます。

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コメント

ご無沙汰をしております。この度のココログのログインの件で手間をとりやっと入力できるようになりました。山路氏の件は津高校出身とご実家が津新町地区ということで身近に感じておりましたがお写真やら諸々教えていただき有難うございました。  またよろしくお願いします

投稿: michi-anndou | 2009年7月11日 (土) 23:48

michi様ようこそ!!ご無沙汰してます。暑いですね。錦織健さんがコンサートで、山路氏の事を一番尊敬しているとおっしゃっていました。とても凄い人なのですね。
これからもよろしくお願いします。

投稿: こえびちゃん | 2009年7月18日 (土) 00:13

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